ギターコードを速く覚える方法:初心者のための5つのコツ
コード表を何時間見ても、翌日には何も残っていない。これは努力不足ではなく、やり方が合っていないだけです。記憶は「入れる」ことではなく「取り出す」ことで作られます。以下の5つは、その原理をギター練習に当てはめたものです。
1. 見ないで思い出す(想起練習)
学習研究で最も一貫して効果が確認されているのが想起練習です。もう一度読み直すより、見ないで思い出そうとするほうがはるかに長く残ります。思い出そうと苦労するその過程自体が記憶を強くするからです。
ギターに当てはめるとこうなります。コード表を見ながら真似るのではなく、コード名だけを見て先に手を作ってみる。3秒で出てこなければそこで確認します。逆に、押さえ方の図だけを見てコード名を当てるのも同じ効果があります。
大事なのは「間違えてもいい」ということです。間違えたあとに正解を見ると、ただ見たときよりよく残ります。だからクイズ形式がコード暗記に向いているのです。
2. 一つずつではなく「形」でまとめる
コードを何十枚もの別々の絵として覚えると、すぐに限界がきます。手の形が同じものどうしをまとめれば、覚える数がぐっと減ります。
たとえば E と Em は指1本の違いです。A と Am も同じ。C と Am7 は手の形がほとんど同じです。「このコードから指を1本動かせばあのコード」という関係で覚えると、1つ覚えるたびに2つ3つがついてきます。
- E → Em:人差し指を離すだけ
- A → Am:中指を1弦ぶん横にずらす
- C → Cmaj7:人差し指を離すだけ
- D → Dsus4:小指を1本足す
3. まとめてより、毎日少しずつ
週末に3時間まとめてやるより、毎日10分のほうがはるかによく残ります。記憶は反復と反復の「間隔」で固まるからです。これを分散学習と呼びます。
現実的には1日1コードで十分です。今日新しいコードを1つ覚え、昨日と一昨日のものを1回ずつ確認する。1か月で30個、たいていの曲が弾ける量になります。
4. コードではなく「チェンジ」を練習する
実際の演奏で止まるのは、コードを知らないからではありません。コードとコードの間で手が固まるからです。C も G も知っていても、C から G に2秒かかれば曲になりません。
だから最初から2つをつなげて練習します。C-G、G-Am、Am-F のようにペアを作り、遅いテンポで行き来する。メトロノームをとても遅く(たとえば60 BPM)鳴らし、4拍に1回だけ変えてみてください。つっかえなくなったら少しずつ上げます。
よく使う進行を丸ごと練習するのも効率的です。C-G-Am-F の4つだけで、かなりの曲が弾けます。
5. 指が痛いのは正常です
最初の2〜3週間は指先が痛みます。タコができるまで誰もが通る過程で、この時期に一番多くの人がやめてしまいます。
痛いからと数日休むとタコがまた柔らかくなり、振り出しに戻ります。それより毎日短く(10〜15分)弾くほうが良いです。長く弾くより頻繁に弾くほうが、タコにも記憶にも有利です。
弦がどうしても押さえられないなら、ギター自体の問題かもしれません。弦高が高すぎると初心者にはかなりつらくなります。またチューニングが合っていない状態で練習すると耳が間違って育つので、練習前に必ずチューニングを確認してください。
まとめ
コード表は長く眺めても覚えられません。見ないで思い出す、似た形をまとめる、毎日少しずつ、そしてコード間のチェンジまで練習する。この4つが要点です。
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